今日で平成31年度広島県公立高校入試選抜Ⅱが終了しました。
受験生のみなさん、大変お疲れでした。
初日の問題を見ると、例えば国語の大問3での漢文が出題されるなど、これまでと違う出題もあり戸惑った人も多いでしょう。
難しい問題も散見されました。
数学は、難易度の差がかなり大きかったですね。
正答率が一桁だろうという問題もいくつか見当たります。
だから、できなかったと嘆くのは早計ですよ。
落ち着いて結果を待ち、卒業までの残り少ない中学校生活を楽しんでください。
さて、塾としても、この高校入試が年度の区切りとなります。
で、どうも毎年この時期は感傷的になるものです。
その感傷ついでに、中3の子たちに以下の話を伝えておきたい。
毎年、このタイミングで生徒に伝えていることです。
毎年修正・加筆している文章です。
多分に私の主観の入った意見ですが、毎年この言葉で救われたという子がいるので、長文ですが綴っておきます。
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以下は高校受験を終えた中3向けに書いたもので、長文です。
勘違いする人がいたら嫌なので、中2以下の人は、読んでもいいけれどちゃんと文脈を読み取ってくださいね。
本当に長文です。その覚悟を持ってスクロールしてください。
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これから中学を卒業する君たちへ
伝えたいことは、以下の二点。
・「高校入試なんかで人生決まらない」
そして、
・「高校入試で真に学ぶべきは、努力の方法だった」
だいたいからね、高校入試なんかで人生が決まる訳がないんですよ。
中学3年生は、まだ15歳。
15歳の段階で、今後の人生が決定づけられるわけがない。
君たちも決められたら困るでしょう?
私の指導歴の中でも、
高校受験は残念な結果に終わったけれど、
その後周りが驚くような頑張りで、大学入試において自分の希望を叶えた人は数多くいます。
その一方で、
高校入試で希望をかなえたのだけれど、その後、やる気をなくしたのか、
「むしろ高校に合格しなかった方が良かったのかも?」
と思う子もいます。
もちろん、希望を叶え、その後も飛躍し続けた人もたくさんいます。
要するに、
高校入試なんかでは何も決まらず、
本当に大事なのはその後の努力だということ。
高校入試は、義務教育を終えた君たちが
自分の行き先を自分でつかみ取る初めての試練という意味で、
大きな意義を持ってはいるけれど、
一応、希望者全員が高校に行けるようになっています。
そして、よほど特殊な学校・学科に行かない限り
君たちの人生の方向性はまだ何も決まっていない。
君たちの中にも多くいますよね?
「将来何をするかなんて特に決めていないけれど、
高校は行っておいた方がいいから受験した」という人が。
それ自体は何も非難されることでもないし、それはそれでいいと思います。
だけどね、
次はそうはいかないのです。
3年後、高校を卒業する時に掴み取る進路は、
ある程度君たちの人生を規定する。
例えば、私は大学で経済学部を選択したけれど、
その時に工学の世界には足を踏み入れないことを決めたようなものです。
他方で、生物学を志した人は、文学の世界で生きていくことはまずないでしょう。
あるいは、料理の専門学校に進んだ人は、スポーツの世界で生きていくはないでしょう。
良いとか、悪いとかの話ではありません。
自分が何を選択するのか?
という問題です。
その選択を君たちは3年後に迫られるのです。
もちろん大学入試だけが人生の全てを決めるわけではありません。
その後の就職、結婚、昇進、転職などなど、その都度、人生の節目節目で選択を迫られます。
おそらく今後は、一つの道だけで人生を終わらせることがない世の中になりそうなので、その選択の回数は増えるでしょう。
何かを選ぶことは、何かを選ばないということ。
そうやって自分の道を狭めながら、時に方向を変えながら、自分の選んだ道を進んでいくのです。
ただ本当にやっかいなことに、
これからは、
自分が選択したからといって、必ずしもそれが実現できるわけではない
という現実が待ち構えています。
大学全入時代と言われるけれど、大学入試は高校入試よりもっと厳しい。
倍率3倍なんてザラです。
しかも、本当に大学に行けるかどうかなんの保証もない。
浪人という可能性だってあります。
もちろん大学入試がうまくいったからといって、やりたいことが実現できるとは限りません。
道半ばで敗れ、方向を修正することだってあり得ます。
これも決して非難されることではないけれど、
本人としては「つまらない」でしょう。
私自身は
「自分のやりたいことが実現出来たら、それが幸せ」
なんて思っています。
目指すものは何でもいいですよ。
「〇〇になりたい」と将来の職業だけではなく、
お金持ちになりたい。結婚したい。マイホームを持ちたい。
平凡でいいから幸せな家庭を持ちたい。海外に住みたい。
社長さんになりたい。街を盛り上げたい。
自分の塾を開きたい。←これは私。
なんでもいいけれど、それが本当に実現できるかどうかは別問題です。
自分がやりたいことを実現するためには、実力が必要なのです。
通常、実力がなければ自分の夢をかなえることはできません。
実力とは何を指すのか?という問題はありますが、
学力だって立派な実力です。
いや、むしろほとんどの職業で関係する実力でしょう。
分数の計算ができない人は、学校の先生になれません。
古文が読めない人は、日本文学史の研究者になれません。
英語が話せない人は、通訳にはなれません。
化学の知識を持っていない人が薬剤師をしているのなら、大問題です。
世界情勢に疎い人に、世界をまたにかけるビジネスマンは無理です。
文章を書くのが苦手な人は、記者にはなれないですね。
そして、中学3年間で経験したように、
実力というのは努力の結果ついてくるものなのです。
だとすれば、
自分の夢を実現できるかどうかは今後の努力にかかってくる
と言えます。
もちろんこの高校入試が全くの無意味だった訳ではありません。
これまでに培った学力は、基礎学力として君たちを支えてくれるでしょう。
あるいは、
高校三年間の環境が、自分の希望する進路に対して有利かどうか、
望んでいたものかどうかという違いもあるでしょう。
しかし、いずれも君たちの人生を決定づけるものでもありません。
そんなこと以上に、この高校入試で本当に重要だったのが、
努力の仕方を学んだかどうか、です。
努力というのはやる気はもちろん必要ですが、それだけでできるものでもない。
自分がどうすれば継続的に努力ができるのか。
その方法を自分なりに学んだかです。
Moveが個別演習形式である最大の理由がここにあります。
この高校入試を必死にやりぬいたと言い切れる人は、素晴らしいことです。
きっとその過程で本気の努力を行う方法を学んだことでしょう。
今後も、是非その努力を継続してくださいね。
そうでないという人は、ちょっと大変です。
高校に行ってから、その方法を探らないといけません。
それは本気で努力をした人だけが体得できるものなのだから、その差は大きいかもしれません。
とは言え、死ぬ気の努力でそれを覆すことは可能です。
まあ、なんだかんだと言いましたが、
結局、
これからの人生で、やりたいことを実現するために本当に必要なことは、
どこそこの高校に行った、行けなかったとかではなく、
実力をつけるための努力を今後も行えるかどうかです。
合格発表まで不安な日々を過ごす人もいると思いますが、
これだけは忘れないようにして欲しいのです。
そして、願わくば、
私に関わってくれた全ての生徒が
自分のやりたいことを実現する幸せな人生を歩んで欲しい。
高校入試、本当にお疲れ様。
みんなの今後の活躍を祈っています。
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