英語民間試験延期

 

画像は「英語・迷走」で検索したらヒットした画像です。

今日のテーマにぴったりです。

 

 

 

 

さて。

皆様ご承知のように、

大学入試改革における英語民間検定試験の導入が見送られました。

 

ネットニュースはたくさんありますが、例えばこちら。

 

 

まあ、仕方ありません。

 

 

あれだけ世間から叩かれ、

制度的に機会の平等が保たれず、

そして、一部の企業が突出して優遇されているのが

傍目から見ても明らかな改革は、

実施しても存続できなかったでしょう。

 

 

 

大臣の失言から延期決定までの、

迅速な意思決定を褒めるべきかもしれません。

(もちろん皮肉です)

 

 

 

 

ちなみに令和6年度まで延期ということですが、

それは今の中1の子達からはどうなるか分かりません、

ということです。

 

もともと今の高2の子達から始まる大学入試改革は、

実は最初の4年間は「試行期間」でした。

 

本格運用は今の中1の子達からでしたので、

その時にはどうなるか分からないよ、

という含みを持たせているのですね。

 

まあ、同じような形にはならないと思いますが。

 

 

 

 

 

 

 

でもね、少し残念なのです。

 

 

 

今から3年前の平成28年でしょうか?

 

当時の馳(はせ)文科相が、この大学入試改革をぶち上げ、

強引にでもなんでもやり遂げるんだ!という意気込みを見せた時は、

心躍ったものです。

 

 

「平成の失われた30年」の原因の一つが、

旧態依然の教育にあるとして、

その改革を断行するというような意思を感じました。

 

 

教育業界に身を置くものとして、

ワクワクしたのを覚えています。

 

 

それを象徴するかのように

共通試験の最初のサンプル問題は、

それはそれはものすごく高度な問題でした。

 

 

英語で物理の論文を読み、それを日本語でまとめて、

数学の問題を織り交ぜてくるような

「もう誰も解けないでしょ、こんなの」というレベルだったのです。

 

 

流石にそれは無理があり過ぎると思いましたが、

しかし、その問題の中に崇高な理念は感じました。

 

同時に、文科省が抱く危機感も。

 

 

 

あれから数年が経ち、

色々な思惑が絡み、

入試改革の実態はものの見事に骨抜きとなりました。

 

 

制度も疑問符がつくものばかり。

 

 

 

で、結局、何が変わったんだっけ?

 

 

 というのが、率直な感想。

 

 

 

採点基準が明らかな記述問題が数問導入され、

問題傾向が変わったくらいでしょうか?

 

 

 

記述式問題の導入すらも怪しくなってきた気がします。

 

 

 

もう一度整理しないといけないですね。

 

何が導入され、何が導入されないのか。

 

 

 

ただ、

教育改革がまた数年遅れしまったことだけは確かなようです。