「将来、You Tuberになりたい!」
数年前から、そんな夢を抱える子が増えていると聞きます。
なりたい職業ランキングでも1位を取ることもあるとか。
この話題自体、なんら目新しくないですが、
最近も、Moveの外で、立て続けにこの話題に対し意見を求められました。
これに関して、私の見解は昔から変わりません。
「そんなセンスのないことを言っていたらダメだよ」
です。
もう随分前からMoveの生徒には伝えていることです。
この点をもう少し詳しく説明しますね。
5Gの時代がやってきますよ
この春から、通信回線の第5世代(5G)が順次導入されます。
これによる最も大きい変化は、動画がより身近になることだと言われます。
2時間の映画のダウンロードがものの数秒で終わってしまうとか。
動画を見るのに、あの煩わしいタイムラグは発生しない。
(音楽を一曲ダウンロードするのに10分もかかっていた20年前が本当懐かしいです。笑)
するとどうなるか?
このブログのような文字媒体に代わって、
You Tubeなどの動画がより一層当たり前になるいうのが、
大方の見方です。
もう動きの早い人はやっていますね。
今猛烈な勢いでYou Tubeデビューする人が増えています。
私ももうすぐやります。
でも、それはYou Tuberになるためではありません。
あくまで塾講師が教育に関する内容を、塾の外の皆様にお伝えするためです。
You Tubeを職業の核に据えるのではなく、一表現技法として使うわけです。
そう。
You Tubeなんて、ただのツールです。
何か表現したいコンテンツを持っている人が、それを表現するために使うツールです。
You Tubeに動画を上げている人の多くは、You Tubeで表現すること自体を目標になんてしていないのです。
その意味で、You Tubeに動画を上げることを目的にする職業としてのYou Tuberなんて、そうそう成立しないのです。
職業としてのYou Tuberは成立しない
さらにもう一点。
思い返せば、10年前は職業ブロガーが存在したように思います。
アフェリエイトで稼ぐという方法ですね。
でも、現在では一部を除きほとんど見ません。
だって、みんながブログを書くのだから。
You Tubeも同じことがおきるでしょう。
一人当たりの再生回数は当然減ります。
そこからの広告収入で生きていくのは、一時的には可能かもしれませんが、主業としては長続きしない。
つまり、近い将来、職業としてのYou Tuberはそもそも成立しなくなる。
まあ、副業としてあるかもね、くらいです。
そんな予測に反論もあると思いますが、2020年の段階でこうなのです。
今の10代が、20代30代になる2030年、2040年に職業としてYou Tuberが存在しているのか、甚だ疑問です。
だから、そんな時代の変化を考慮に入れないセンスのないことを言っていたらダメだよ、と申し上げています。
ヒカキンさんに憧れたとしても、彼はYou Tube黎明期にいち早く取り組んだことで成功を手に入れたのです。
同じように成功したいのであれば、You Tuberを目指すのではなく、「次に来るもの」がなんであるかを見極める目を養っていた方がいいでしょう。
今、動画を作るのは賛成
一方で、勘違いしないで欲しいのは、You Tubeという表現自体を否定する気は全くないということです。
小・中学生が夢中になるコンテンツが、大人の目から見て、いかにくだらないように映ったとしても、You Tubeで表現することは今以上に当たり前になります。
You Tuberを職業にするのは難しいでしょうが、動画を作る技術は当たり前のように持っていた方がいいでしょう。
パソコンを使えることが当たり前になったのと同様に、You Tubeに動画をアップロードすることくらい当たり前にできる。
コマを編集したり、テロップをつけたりして、自分の伝えたいことを動画で表現できる。
ひょっとすると、いずれブラインドタッチと同じくらいに普及するスキルになるかもしれません。
それは、上に書いた「次に来るもの」に備えることにつながる可能性が高い。
だから、今、中学生がYou Tubeデビューすることに私は反対しません。
内容の節度はきちんと守りつつ、大いにやったらいいんじゃないかな。
なんて思っています。
これだけインターネットが発達したのです。
情報の一方的な受け手であり続けることが正しいなんて、子どもたちの可能性を狭めるだけです。
情報の発信側に回ってみるのも、いい経験になるでしょう。
You Tuberになりたいと言うのなら、とりあえず今すぐやった方がいい!
が私の結論です。
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