本来であれば、
Moveは個別演習塾ですので、
中学生の一斉授業は週に1回しかありません。
アウトプットに重点を置き、学力を向上させようとする塾です。
ですが、
本来のインプットの場である学校が休校となったために、
この2ヶ月はリモートでクラス授業を中心に行なっていました。
僕自身、Moveを開業する前は一斉授業講師だったので、
「昔取った杵柄」というやつです。
「教えすぎては子ども達の伸びを鈍化させる」という考えを持っていますが、
いざ子ども達の前に立てば、そりゃあ伝えたいことはたくさん出てきます。
今日はせっかくですので、
その中から、
中1の英語で行なった「フォニックスの話」をしようと思います。
きっとブログを読み終わった皆様から、
「え〜、知らなかった!」
「こんなのを中1の時に教えてもらったら、もう少し英語ができたはずなのに」
という感想が漏れるものと思います。
僕自身、学生の頃にこの話を教えてもらった覚えがありません。
大学生の頃に知って、悔しく思った記憶があります。
※もちろん英語学習に携わっている皆様にとっては「当たり前」と思われることです。
優しく見守ってください。
英語の発音にはルールがある
ローマ字を小学校の3年生や4年生で習った上で
英語学習を始めると、多くの子が発音のデタラメさに戸惑います。
I am Mike.
を、
アイ アム ミケ
と読んで、
教室の爆笑をかっさらうなんてのは、
どこの中学でも起きる「あるある」でしょう。
あれは、その子の知識がなかったからではなくて、
ローマ字と英語の発音のルールが違うことを
きちんと教えなかった先生側の失態です。
そして、そのまま中1の最初の方で、英語嫌いが始まるわけですね。
だから、Moveの英語ではまず最初に
英語の発音のルール「フォニックス」を伝えるのです。
今日は、その基本の話。
アルファベットの音
エー・ビー・シー ・・・と、
アルファベット26文字を覚えたら、
次に、それぞれのアルファベットが持つ「音」を覚えましょう。
↓この表の右側の「音」と書いてある方の読み方です。
発音記号で書くのが難しいので、
カタカナで書くとこうなります。
(全然違う音ですが、便宜上そう表記します)
a → ア
b → ブ
c → ク
d → ド
e → エ
f → フ
・
・
・
(以下略)
結局、
アルファベット26文字には
それぞれに発音の「音」が割り振られていて、
英語は、その組み合わせで読むのが基本です。
簡単な単語であれば、それだけで読めることもあります。
例えば「mat」という単語であれば、
・mat
→ m(ム) + a(ア) + t(ト)
→マット
という感じですね。
他にも、
・tub
→ t(トゥ) + u(ア) + b(ブ)
→タブ
※uははっきりと「ア」と読むのが基本です。
とか、
・win
→ w(ウィ) + i(イ) + n(ン)
→ウィン
というようにです。
ここまでは大丈夫でしょうか?
アルファベットの名前読み
さて、ここからが本題です。
実は、
そうやって各アルファベットに割り振られた「音」以外に、
母音を表す音は、時にアルファベットの名前で発音することがある
のです。
アルファベットの名前とは
つまり、
「a」 を、アと読むのではなく、エイと読み、
「i」を、イと読むのではなく、アイと読み、
「u」を、アと読むのではなく、ューと読み、※
「e」を、エと読むのではなく、イーと読む、
「o」を、オと読むのではなく、オウと読む、※
そんな読み方です。
(※をつけたところはちょっと解説が必要かもしれませんが、流してくださーい)
そして、
その「アルファベットの名前読み」を誘発するのが、
「サイレント・e(イー)」と呼ばれる、単語の最後につける「e」です。
つまり
単語の最後に発音しない「e」があると、
前の母音をアルファベットの名前で読むというルールです。
※当てはまらない単語もありますよ。
例えば、
mat(マット)に「e」をつけると、
・mate
→ m(ム) + a(エイ) + t(ト)+ e(発音しない)
→メイト
と読むのです。
ちょっと不思議な気がしませんか?
英単語の中で「a」を「エイ」と自覚的に読むことに違和感を持つ人も多いと思います。
ですが、そんな読み方をする単語はいくらでもあります。
tape(テイプ)、name(ネイム)、cake(ケイク)などなど。
他にも、
tub(タブ)にeをつけて
・tube
→ t(トゥ) + u(ュー) + b(ブ)+ e(発音しない)
→チューブ
とか、
win(ウィン)にeをつけて
・wine
→ w(ウィ) + i(アイ) + n(ン)+ e(発音しない)
→ワイン
そんな感じです。
いかがでしょう?
このルールを適用すると、
cut(カット)が、cute(キュート)に、
kit(キット)が、kite(カイト)に、
hop(ホップ)が、hope(ホウプ)に
pin(ピン)が、pine(パイン)に、
not(ノット)が、note(ノウト)に、
早変わりです。
もちろん冒頭のMikeも
M(ム) + i(アイ) + k(ク)+ e(発音しない)
→マイク
で読めるのです。
ちょっと面白いですね。
ここで「へぇ〜」と思った人は、そうした単語がないか探してみても面白いですよ。
たくさん例は出てくるでしょうから。
この話の最後に
ここまで書ききって思いました。
一体なぜこんなことを書き出してしまったのだろう?
目的を見失いました。笑
多分、ただ書きたかったのだと思います。
まあ、でも、
中学生にこの話をすると、初めて聞いたという子も多いので、
誰かの助けになれば。
大人の方も、学生の頃にこれを教えてもらった覚えがある人は少ないんじゃないかな?
こうした英語の発音のルールは、まだまだたくさんあります。
今日紹介したのは、本当にその基本中の基本。
こうしたことを知った上で
英単語を覚えていくのとそうでないのとでは、
感覚が全然違ってくるでしょうし、
覚えるスピードも変わるでしょう。
もし中学生のお子さんにこの話をして
「そんなのを知らなかった」と言うのであれば、
この記事を読ませてあげてください。
でも、
すでに知っている子もいるでしょうから、
あまりドヤ顔で言わないことをオススメしまーす。
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