「すんなり」いかないことの大切さ

「錐の体積を求める公式の“1/3”ってなんなんですか?」

 

先日、ある生徒から受けた質問です。

 

毎年一人はしてくる質問なのでわたしも慣れてきましたが、初めてこの質問を受けたときは「学生時代、この手の疑問をもったことがあったかしら」と感心したものです。

 

「分数の割り算がすんなりできる子はその後の人生もすんなりいく」

 

高畑勲監督『おもひでぽろぽろ』に登場するセリフですが、外してはいけないのは、主人公タエ子自身が「分数の割り算がすんなりできる子」ではなかったというところなんですね。

 

「疑問をもたずにただ流れに身を任せる」ことを「すんなりいく」ことだとしてしまう危うさについては、日頃からMoveで伝えています。

 

自分の知らない世界のことを知って、知ったうえで自分の頭で考えて選択していくということ。

 

これからの誰も正解を知らない時代を生きていく子どもたちにとって必要な姿勢ですし、勿論学習を進めるうえでも大切なことです。

 

理屈の理解できない内容を放置して「すんなりいく」のではなく、しっかり悩んで、それを解決するため動きましょう。

 

悩んで、立ち止まって、試行錯誤して、確かな地力を身に付けながら進みましょう。

 

タエ子は劇中で「あんたはおかしい!」と批判されていましたが、Moveでは「あんたはただしい!」となりますから、安心してどしどし質問してくださいね。