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生徒からの質問:新しいものを作るには?

新しいものを作っていきたいけど・・・

 

冬期講習も終盤ですが、

同時並行で中3生の自己表現の内容を深めています。

 

以前にも書いたように、

主にコーチングの手法を使いながら

一人ひとり内容を深堀りしています。

 

 

その中で、

ある生徒が

「大人になったら、ベンチャー企業を立ち上げて

世の中にない新しいものを作っていきたい」

という目標を語ってくれました。

 

 

いいですね。

 

こういう野心的な目標は聞いていて嬉しく思います。

 

そして、こうも付け加えました。

 

「でも、その新しい何かを作る方法がさっぱり分からないのです。

先生、どうしたらいいと思いますか?」

 

と。

 

 

なるほど。

 

いい質問です。

 

そこで、その面談中に私なりに思う「新しいもの」の見出し方を伝えました。

 

 

 

温故知新

 

「新しいものを作る」ための方法論、

それは、結論を言えば「だから勉強って必要だよね」に尽きます。

 

 

例えば、下のベン図を見てください。

 

この中で

AとB とCは現在世の中でわかっている理論や

何かしらの商品だとしましょう。

 

 

新しいものを作り出す方法として、

それらを学んだ人間が

ではAとBを組み合わせたらどんな新しいものができるだろうと

発想して組み合わせたり、

AとBとCを融合して、

全く新しいDを生み出すということがあります。

 

これができるようになるためには、

A・B・Cの全てについて知っておく必要があります。

(最低限存在を知っていないといけません)

 

 

また、別の方法として

ある分野で勉強を深く、広く続けていくと、

これだけ色々な科学が発達した現代社会であっても

「これについてまだ分かっていないんだ〜」

と、未だ解明されていなかったり、

創造されたことのないものを見出せることがあります。

 

この図でいうところのEの空白はどこだ?

 

という視点ですよね。

 

 

欲を言えば、

そうしたAやBやCが生み出された背景の歴史を知り、

「これまでの流れがこうであれば、次の発展のトレンドはこういうことになるだろう」

なんていう予測を立てることができれば最高です。

 

それに沿って発想を広げることができるようになります。

 

そのことを四字熟語で「温故知新」と言い、

人が勉強する大きな目的の一つだと思っています。

 

 

よくある失敗としては、

A一つを知って自分の「天才的発想」から

Bを考えついたと思っていたのだけど、

それは実は100年前には

すでに誰かが作っていたというやつですね。

 

それはそれですごいことですけれど、

新しいものを作ったとは言えない。

 

 

世の中に本当に新しいものを作ろうと思ったら、

その前提として、

「今、世の中に何があって何がないのか」を見出さなくてはいけない。

 

そのための

広く、できれば深く勉強を続けることが大切になってくるのです。

 

 

もちろん、

ただ勉強ができるだけでいいわけがありません。

 

勉強した内容をただ丸暗記しているだけだと、

どこに空白部分があるかなんて分かりません。

 

そんなふうに考える発想もないでしょう。

 

前回の記事のように

「クリティカル・シンキング」を持ち合わせ、

学習した内容を鵜呑みにせず、

誠実に批判・検討し、

そこから新しい分野を見つけ出せるかどうかがポイントなのです。

 

 

はい。

 

めちゃくちゃレベルが高いことを言っていると思います。

 

こうやって偉そうに言っている私だって、その道半ばです。

 

ひょっとすると、

こんなことをごちゃごちゃ考えるよりも先に、

ひょいっと新しいものをつくってしまう人もいるのかも知れません。

 

でも、

「世の中にない新しいものを作る」って

そうした誠実な勉強・研究の先にあると思うんですよね。

 

そこにたどり着くためにも、

中学生の君たちは

今、きちんと勉強を続けることが必要なのです。

 

 

上のMove生のように

「まだ世の中にない新しいものを作りたい」という野望を抱く

生徒はたくさんいると思います。

 

参考になればと思い、書き記しておきます。

 

応援しています。

 

頑張ってください。