驚きの選抜Ⅱ倍率推移②

広島市全日制高校の選抜Ⅱ受検倍率

前回の記事で、広島県全体における選抜Ⅱ倍率が1.03になったと衝撃の数字のお届けしました。

 

しかし、それはあくまで広島県全体の話。

 

広島市はどうなっているのでしょう?、という話を今日はしたいと思います。

 

 

 

結論から書きます。

 

広島市の全日制高校(全学科)における選抜Ⅱの受検倍率は、

 

5年前 平成28年度入試 1.41

      ↓

昨年 令和2年度入試 1.25

 

に低下しました。

 

詳細を記せばこんな感じ。

 

<広島市全日制高校の受検倍率>

  高校全体定員 選抜Ⅱ定員 選抜Ⅱ受検者  倍率 
平成28年度入試 5,800人 3,911人 4,902人 1.41
令和2年度入試

5,520人

4,076人 5,761人 1.25

 

 

 

なるほど。

 

やはり広島県全体と同様、定員が減ってはいるもののそれを上回るペースで受検人数も減り、倍率は減少傾向にあります。

 

しかし、それでも1.25ですので、5人の選抜Ⅱ受験生がいれば4人は合格し、1人が不合格になる割合。

 

高校受験としてはまだ競争が維持されているのが分かります。

 

「今の所は」という但し書きがつきますが・・・。

 

 

 

また広島市がこうであれば、一方の広島市以外の郡部ではどれほどの倍率か想像がつきますね。

 

そういう地方では高校入試が成立していないとも言えそうな・・・。

 

どうなっているのでしょう?

 

 

 

 

広島市普通科高校の選抜Ⅱ受検倍率

 

ついで、広島市の普通科に絞った数字を見てみましょう。

 

Moveは広島市の公立上位校進学を対象とした塾。

 

ここの数字がどうなっているかは、気になるところ。

 

なお、この数字は、普通科の中の「理数」と普通「国際コミュニケーション」、「創造表現」を含めた数字です。

 

商業科や工業科、総合学科、そして衛生看護を除外しています。

 

 

 

 

広島市の普通科高校全体における選抜Ⅱの受検倍率は、

 

5年前 平成28年度入試 1.38

      ↓

昨年 令和2年度入試 1.28

 

に低下しました。

 

 

<広島市の普通科における選抜Ⅱ受検倍率>

  高校全体定員 選抜Ⅱ定員 選抜Ⅱ受検者  倍率 
平成28年度入試 3,920人 3,083人 4,241人 1.38
令和2年度入試

3,720人

2,928人 3,739人 1.28

 

現状では若干高いですが、広島市全体の傾向とさほど変わりないですね。

 

減少傾向にあるものの、高校入試としてはやはり機能していると言えます。

 

 

 

 

 

Moveのターゲット校における倍率

 

最後に、Moveの生徒がよく進学する安佐南区から狙える上位校の合計はどうなっているのか見てみましょう。

 

具体的に、ここでは基町高校(普通のみ)、国泰寺高校(普通・理数ともに)、安古市高校、祇園北高校(普通・理数ともに)、沼田高校(普通のみ)、高陽高校の合計をみてみます

 

過去にMoveから他の高校や学科に進学した子ももちろんいるのですが、若干名ですので、この地域で大学進学を睨んで上位校を狙う子にとっての一般的な倍率という意味でこの数字を用います。

 

 

 

では、発表しましょう。

 

上記6校の合計における選抜Ⅱの受検倍率は、

 

5年前 平成28年度入試 1.31

      ↓

昨年 令和2年度入試 1.26

 

に低下しました。

 

 

<Moveからよく進学する6校における選抜Ⅱ受検倍率>

 

6校全体定員

選抜Ⅱ定員 選抜Ⅱ受検者  倍率 
平成28年度入試 1,800人 1,411人 1,852人 1.31
令和2年度入試

1,700人

1,352人 1,698人 1.26

 

若干の減少は見られますが、元々がそれほど高くないこともあってそれほど倍率は下がっていないと言えますね。

 

現在は、広島市全体と同様に5人が受検して4人が合格し、1人が不合格になる割合です。

 

もちろんこの地域全体の倍率ですので、実際に生徒は受検校の倍率に左右されます。

 

あくまでご参考までに。

 

 

 

総括

 

以上、あれこれ数字をいじってみたのですが、総じて広島市(特に普通科)では、倍率は減少傾向にあるものの、依然として高校入試が選抜試験として機能している現状が確認されました。

 

一方で、広島市以外の郡部では倍率が1倍を切ることも珍しくなく、高校入試が機能していない状況も推測できますね。

 

 

 

2020年段階でこれです。

 

あと10年経った時には、高校入試が果たしてどうなっているか?

 

広島市の倍率は下がり続け、少子高齢化、人口減少の影響が生活の中で可視化されていくことが予想されます。

 

 

その時には、多くのことが変わらざるを得ないはず。

 

私たち私教育に関わるものの問題で収まるわけなく、社会問題として浮上しているでしょう。

 

 

それに対する準備は早いうちからしておくべきですね。

 

 

近いうちに、この高校入試に関わる人口動態もまとめてみようと思います。

 

あ、その前に次回は各高校の倍率をピックアップしていきます。

 

 

どうぞお楽しみに。

 

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