そんなに〇〇しなくていい
前々から思っていたことではあるのですが、先日、ある方が開いた「お話し会」に参加した時にその思いがより強くなりました。
「世の中のお母さんたちは我が子の人生に対し、過剰な責任を負いすぎている」
と。
もちろん、我が子の人生がよりよくなるように願い、そのためにより良い方法を探るのがいけないとは言いません。
母親として自然な愛情でしょう。
でもね、
子どもの人生に責任を負いすぎて、お母さん自身が生きるのが苦しくなってもいけないのです。
我が子が勉強できない、
学校で反抗的な態度ばかり取る、
友達とケンカした
教室に馴染めない、
学校に行きたくないと言う、
不登校になってしまった、
等々、色々と思い悩むことが起きると思います。
それについて、
その子と一緒に今後のことを考えたり、
その子の気持ちによりそったり、
叱ったり、
そうしたことは必要だと思いますが、
だからと言って、お母さんの人生が苦しいものになる必要なんてありません。
子どもの人生は子どものものです。
相談は受け付けるし、
サポートもするし、
気持ちに寄り添うこともするけど、
その人生をまっとうする責任は子どもにあります。
少なくとも、
お話し会の冒頭、自己紹介の段階から涙を流してしまうほど、
自身を追い詰める必要はありません。
厳しい言い方をすれば、
一見、母親として美しく見えるその涙は、
子どもたちにとっては
ありがた迷惑である可能性さえあります。
私は塾の子どもたちに時折こんな言葉をかけます。
「親のために勉強するな。
親の思いに応えるために勉強するな。
自分のために勉強しろ」
と。
この言葉を聞くたびに子どもたちははっとした顔をします。
いつにも増して真剣な顔つきで、大きく頷く子も多いです。
子どもたち自身が親御さんから自立して、自分の人生に責任を取ろうとしたがっているのです。
親御さんが子どもの人生に対し過剰に責任を取ろうと苦しむのは、
実は、彼らの自立を阻害することになりかねません。
もちろんまだまだ危なっかしいし、ハラハラドキドキしながら見守らなくてはいけないでしょう。
親御さんの感覚では、
道を外してしまったような子もいるかもしれません。
でも、
自分のせいにしたくなるのをグッと堪えて、
彼らの責任として見守りましょう。
そうやって適切な距離感で子どもの成長を見守っているお母さんとその子は、
みんな楽しそうです。
さまざまな困難があると思いますが、
その困難に笑顔で立ち向かえているのです。
そうした諸々の意味を込めて、繰り返しお伝えしたい。
親御さんが、自分で自分の人生を苦しめるほど、
子どもの成長に責任を持たなくていいんですよ。
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