勉強をする理由として納得のいかない答え
「先生、なんで勉強をしないといけないんですか?」
「こんなことを勉強して何の役に立つのですか?」
塾の先生を何年かしていると、上のような質問を受ける時があります。
きっと保護者の方も同様の体験をしていることと思います。
正直、あまりセンスを感じる質問とは思いませんが、
毎日毎日勉強を半ば強制的に行なわされる
子どもたちにとって、
この質問の答えは切実なものなのでしょう。
私たち大人も、こうした質問にきちんと向き合う必要があると感じています。
ただ、世の中を見渡すと、
私からしても納得がいかない返答を見聞きすることがあります。
今日はその中でも代表的なものを二つ挙げてみます。
こういう返答はやめた方がいいでしょうというご提案です。
納得のいかない答え①
高校生「先生、どうしてこんなことを勉強しなくてはいけないんですか? 一体将来、何に役立つんですか?」
先生「じゃあ、逆に聞きます。こんなこともできなくて、一体何ができるようになると言うんですか?」
こんな返答はやめておいた方がいいでしょう。
いかがですか?
どこかで聞いたり、ご自身で言ったことはないでしょうか?
「こんなこともできなくて、一体何ができるようになると言うんですか?」
この返答を聞いて、
おおー。なるほど。
確かにそうだ。
とは、なりません。
勉強ができなくても、できるようになることなんていくらでもあるでしょう。
三角関数が分からなくても、芸術作品を作れる大人になるかもしれません。
英語がすらすら読めなくても、お片付けのプロになって一躍有名になるかもしれません。
(こんまりさんに恨みがあるわけではありません)
小学生のひらがなや足し算・引き算ならまだしも、
中学生や高校生のような、それなりに高度なことを学習している子にとって、この言葉は当てはまりません。
「こんなこと」ができなくたって、できるようになることはたくさんあります。
それらしい言葉でさもいいことを言った風を装うのは逆効果です。
こういうのを「煙に巻く」と言います。
子どもたちの切実な質問を煙に巻いているようでは、彼らのモチベーションを上げることなんてできません。
納得のいかない答え②
次に、私が聞いた「どうして勉強しなくてはいけないんですか?」に対する最も驚いた返答をご紹介します。
これを、塾の先生が言っていたというのだから驚きです。
それは、こんな返答です。
中学生「先生、どうしてこんなことを勉強しなくてはいけないんですか? 一体将来、何に役立つんですか?」
先生「勉強なんて大人になったら役に立たない。君たちは勉強を通じて『我慢』を学んでいるんだ。そうやって培った忍耐力が将来君たちを助けてくれるんだ」
最悪だ。
率直にそう思いました。
「勉強そのものは役に立たなくて、勉強を通じて我慢を学んでいる」としたら、
それはあまりに酷じゃないですか?
そんなことを小学校から高校まで、
もっと言えば大学を卒業するまでずっとやらせているの?
我慢を学ばせるにしても、
もっと役に立つことを通じて学ばせてあげようよ。
9年も12年もずっと子どもたちに勉強を教えておいて、
「実は、勉強そのものには意味はありませんでした〜」と
言われた時の絶望感って
どんなものでしょうね?
こんなことを言われた子どもたちがかわいそうでなりません。
勉強を教える側の人間が、
勉強をすること自体にポジティブな理由を
見出すことができないまま
次世代に勉強を教え続けている。
そりゃ、日本もだめになるわ。
勉強をすることそのものにもきちんとした意味があります。
私が勉強する意義を伝えるのであれば、
おそらく20個くらいは言えるでしょう。
と、ある人に言ったら、
「本当に20個あるの?
じゃあ、その20個整理しておいた方がいいよ」と
疑いの目で言われたので、
「じゃあ、やってやろうじゃんか!」
と書き出していこうと思います。
不定期になると思いますが、ブログの中で勉強する意味を20個くらい書いていきますね。
乞うご期待です。
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茂木 (日曜日, 08 1月 2023 21:30)
こんまりさんにって所ユーモアありますね(^_-)-☆私は周りが勉強していたので、仕方なくと言うところでしょうか?興味津々です